ライフルチューブ
火力発電所等の高温高圧用途で膜沸騰の防止に使われる鋼管
亜臨界圧発電用ボイラの水壁管内では、水が蒸気に変わる沸騰現象が発生します。高温高圧のボイラ機関では膜沸騰と呼ばれる特別な沸騰現象が生じやすく、流体と水壁管の境界部分に蒸気の層が形成されます。膜沸騰が発生した場合、蒸気の層の影響により、熱伝達効率が低下します。管から水への熱伝達がうまくいかないことにより、管は高温に成り、オーバーヒートによる爆発状の沸騰が発生し、設備が破損することがあります。ライフルチューブは螺旋状の複数のリブを内面に有する鋼管で、管内の水を撹拌し、乱流を発生させることで膜沸騰を抑制することができる鋼管です。複数のリブは、リブを有さない鋼管と比較して、内面の表面積が拡大されるため、ボイラの発電効率を高める効果も持ちます。
近年の火力発電ボイラは、燃焼効率の改善と、CO2排出量の改善(低減)とを強く求められています。これらの改善のために必要な蒸気の高温化及び高圧化を実現するためにライフルチューブが求められています。
ライフルチューブの製造可能範囲
製造可能範囲外でも対応可能な場合がございます。お気軽にお問い合わせください。
材質
低炭素鋼、低合金鋼で製造いたします。
寸法
製造実績外径は28.6mm - 76.2mm。
その他
リブのリード角:管軸に対して30度